高橋直樹

他愛のない会話の中で放たれた“言の葉”は記憶の片隅に留まり続け、ある瞬間、言葉が放たれた時の情景が昨日のことのように浮かび上がる。川嶋の心に刻まれた言葉とイメージが、ギターをかき鳴らす音に重ねて吐き出される。
あの時伝えられなかった言葉はどこに消えたのだろう。でも、あの日交わした約束を忘れることはない。だから川嶋は歌い続ける。あなたがくれた“言の葉”が、今の僕を支えていると伝えるために。